☆実践算命学・基礎レッスン③-13
前回は金性の陽でしたが、今回は金性の陰の辛金(しんきん)の説明をしましょう。
金性 庚金 陽 岩石
辛金 陰 小石
前回は、金性を岩石と小石を対比させるという説明でしたが、元々、宿命の五行の質を考える場合には、「世の中に対して、どの位自分が貢献出来るか、お役に立てるか?」と言うものが達成されると、それがそのまま運の上昇に向かいます。
そのために、例えば己土の畑ならば、肥沃な土壌の畑にして、そこに植えられる植物の生育がよくて、人間にとっての食糧供給が出来る、と言う形がそのまま、己土日干の人の開運になります。
そして、その植物の中でも、人間の主食に当たる、米や麦などのような穀物がたくさん収穫できるような豊かな田園の風景ならば、その通りにその人も豊かになれると考える訳です。
そこで、この金性を同じように考えると、庚金の岩石だけの状態ならば、観賞用の岩になる程度で、あまり利用価値がないために、加工して、鉄製品にしたり、鉱物に含まれているいろいろな鉱物を加工して、利用する事が庚金日干のお役目で、それが開運にもなるとつなげます。
それに対して、辛金のキーワードは、「柔鋭(じゅうえい)」と言って、柔らかい金属として、庚金が重金属なのに対して、辛金は希少金属や、軽金属に分けます。
庚金の岩石とまったく同じで、辛金の小石も加工を必要としますが、この小石は宝石とも表現します。宝石と言うのは、元々岩石の中に原石として埋もれているとか、ゴールドを考えても、砂金などならば川の底に沈んでいる砂を取り除いて取りだす訳です。
宝石の代表として、ダイヤモンドを考えても、元々の原石のままならば、まったく光りませんから、磨いて宝飾品に加工する必要があります。
そのために、庚金日干の場合には、溶鉱炉に入れて一回溶かすための火力が必要になるのに対して、この辛金の原石は、水によって磨く事が必要になります。ダイヤモンドを考えても、火には非常に弱く、燃やせばただの炭になってしまうために、庚金とは違い、多量の水によって研磨する訳です。
ですから、同じ金性でも、陽の岩石と陰の小石は、それだけ辛金の原石の方が非常にデリケートな質を持つ事になります。
さらに、陽の庚金は実用的な、生活に必要な道具になるのに対して、辛金の方は、宝石にしても、金製品や銀製品などのように宝飾品や貴金属のようなものは、生活必需品ではなくて、衣食住が揃った後に必要な物になると言う大きな違いが出てきます。
それだけに、辛金日干生まれは、どの位自分自身を磨いて、希少価値を上げるか?と言う事が、そのまま本人の存在価値にもなるし、開運にもなるのです。