☆実践算命学・基礎レッスン③-27
十大主星を五本能に分けて、気質の中心にある主星を中心に見て行きましょう。有名人を使って並べてみる事で、ニュアンスを捉えて下さい。
今回は調舒星からです。
前回の鳳閣星と同じように、この調舒星も伝達本能になりますが、その中でも調舒星は「陰」の伝達本能になります。そのために、「陽」の伝達の公の大衆伝達に対して、「陰」の伝達は個人伝達という事になります。
その違いとしては、公にという事は、自分の私見を挟まずに“ありのまま”を正確に伝えると言う役割になるのに対して、調舒星の個人伝達という方は、
正反対に事実に対して、個人的な意見を挟む形で、主張すると言う伝達方法になります。
そのために、マスコミの中でも、評論家や批評家のような形で、何かの事象に対して、「自分はこう思う」という事を、固有の意見として伝える方になる訳です。
調舒星の第一義は「孤独」という言葉が出て来ますが、この孤独という事は、自分の発想や私見を人に伝えると言う事は、当然それに対しての賛否が両方出て来る事になりますから、万人受けする形にはならない事が多いために、孤独に強い意志の力が必要になるとも言えます。
次には「感性」というキーワードが出て来ますが、これは、感性とか感覚というものは、固有の感受性になる訳ですから、相手に対してその感性が違えば、自分の意志は伝わらない事にもなるのです。
人間がコミュニケーションを取る手段を考えてみれば、いわゆる五感を使ってお互いが共通に理解し合う訳ですから、視覚、聴覚、嗅覚、味覚、触覚を使って感じる事ならば、お互いがわかりあえるのですが、それ以外の、個人的な感性として、例えば、霊感のようなものを考えてみれば、それは誰でもが持っている感覚ではないために、いくら”そう感じた”とか、”見えた”と言っても、霊感がない人には全く通じない訳です。
さらに、この調舒星には、「芸術の星」という意味もあり、芸術家には必須の星にもなります。例えば、絵描きさんを考えてみれば分かるように、画家というのは自分が感じたもの、見えたものを、絵画という媒体を通して表現する訳ですから、それは、文字通り、自分の感性を絵によって表して居る訳です。
又、これを音楽家で考えてみれば、自分の感覚や感性を曲で表現する訳ですが、これも、その曲を聞いただけで、感動して涙が出て来てしまうとか、鳥肌が立ったというように、聞いた方の人間ですら、どうしてそうなったのかは、説明出来ない情動が起こるという流れになります。
そういうふうに、芸術家というのは、自分の感じたものを、絵画であったり、音楽であったり、舞踊の世界でも演劇の世界でも、文字通り、自分の感性を何らかの形を通して表現しているのです。
そのために、芸術家のような何かの媒体を使って、自分の感性を表現する形は「間接伝達」という事になります。
そして、音楽の中でもさらに分けると鳳閣星の「直接伝達」の方は、ポップスだったり、歌謡曲等のような、大衆的なジャンルになり、調舒星の方は、クラッシックだったり、ジャズだったりというふうに、好き嫌いが分かれる音楽のジャンルに分類される事になります。